2014年
文學の森
『白月』は望月周(1965 - )の第1句集。
望月周は「百鳥」同人。2010年角川俳句賞受賞。『俳コレ』に参加。
序に代えて=大串章。
凧落ちて凧の吐いたるごとく糸
風のなか薄を蔓の巻きのぼる
猟人の提げて兎の身の長し
火の中を火の粉のとほる寒さかな
卒業子オーロラを見にゆくといふ
軋ませて籐椅子を身に馴染まする
人形は電池を抜かれ暮れかぬる
銀漢の遥か手前でバスを降り
紺深き一湾のぞむプールかな
蜘蛛の膝死してするどく立ちにけり
冬や皿二つに割れて微塵なし
椿ふたつ井戸を落ちゆくさま思ふ
鎌倉は紫陽花を剪りはじめけり
噴煙を噴火が照らす秋の暮
遠火事の百年燃えてゐるごとし
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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