2014年
角川学芸出版
星野麥丘人(1925 - 2013)の没後に出た遺句集。
春寒し酸敗(さんぱい)の語を辞書に読む
飯島晴子氏の言ひしとか
関東のしぐれは只の田舎雨
西行忌もはやどうでもよかりけり
しやぼん玉大人になれば皆不幸
よろこばし妻の糞(まり)出てクリスマス
能なくてはうれん草を茹でてをり
寧楽山に服喪の春を惜しみけり
緑蔭の男密偵かもしれず
おでん煮ておでんの夢をみたりけり
アネモネやいつも眠たき独り者
焚きたくはなき送火を焚きにけり
無花果食べ墨西哥ならば行くといふ
栗おこは遺影のほかは妻在らず
二階へは上れぬ冬の来りけり
柿剥きぬ任せておけばみな剥きぬ
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Sibelius: 6. Sinfonie ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Paavo Järvi
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