2014年
邑書林
『時』は海野良子(1949 - )の第1句集。
「藍生」を経て「里」同人。
山小屋のお椀の乾く紅葉かな
鴉巣くふ火の見を誰も放つておく
白菜の尻往還へ向き積まる
登高す石鹸にほふ少年と
御牧が原立春の水濁したり
釣堀の疲れし水を海へ吐く
穴釣の穴にコーヒー缶差さる
滅びたる星瞬ける暖炉かな
火事跡に家族の靴の揃へあり
廃品の種々整然と昼の月
水よりも淡き信濃の山桜
ビニールプール湯になり雨に冷ましたる
湖面いま絹の静けさ青時雨
たまに来る男のための扇風機
スーパーの前で別れし花火の夜
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
*****************************************************
Tears for Fears - Shout (Live)
コメントを投稿
コメントは記事の投稿者が承認してから表示されます。
アカウント情報
(名前は必須です。メールアドレスは公開されません。)
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。