『デルボーの人』は仁平勝(1949 - )の序数句集としては第4句集。
著者は「件」「トイ」所属。
夕方の匂ひたとへば豆の飯
いくつもの青を泳いできたといふ
窓を開ければ港が見える夜の秋
それなりに日焼してをり秋団扇
長き夜を布かけられて籠の鳥
虫売りの子供好きでもなささうな
楽隊の背後に冬将軍がをり
公園の冷たい椅子に座りけり
春遅々と配線が蛸足である
風船の落ちさうに飛ぶ春の暮
それとなく事を済ませて鳥の恋
間をあけて立つデルボーの人涼し
冬の日を集め窪んでゐるところ
店先の狸を濡らし春しぐれ
ぶつかつて言葉を交はすボートかな
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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