『幾何学模様』は水岩瞳(? - )の第2句集。
著者は「古志」同人。
砂利道に擦られ擦られて千歳飴
雪まだか模型の駅に模型の木
白山へ酒をそそがん飴山忌
永き日のタカアシガニの一歩かな
大文字周りの虫も焼かれたか
水族館シャークステーキランチにす
その立場ナンバンギセルはわかつてゐる
目に青葉からくり江戸が恋しかろ
紅くらげ不老不死とは幸せか
冬眠すると言ひて少年口閉ざす
ボール蹴る貧困・内戦・青芝へ
噴き上げてたちまち古ぶ夏の水
玉虫の翅の記憶のありや厨子
両隣更地になりし月夜かな
苗木植うどれも実のなるものばかり
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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