『瑞瑞しきは』は関根誠子(1947 - )の第3句集。
著者は「炎環」他所属。
まちがへて浅草にをり鳥雲に
小春日や二足歩行をポストまで
鳥の顔して数へ日の樹から樹へ
東日本大震災・東京にて十四句 より
米売場の棚の春塵米がない
人は碑を建てて忘れて青葉潮
肩凝りも旅荷のひとつ青葉行
出来秋のSeeYouと消ゆ電子辞書
梅雨の長椅子舟となり棺となり
仮想生物(ポケモンゴー)ばらまかれし街大西日
海老さまの脛の踏ん張り十二月
いつせいの飛花対岸に拍手湧く
消してあるテレビに映る裸かな
月祀る病者ときどき咳で呼び
冬ざくらけむりの如く忌日過ぐ
タイタニックは沈み炬燵に我残る
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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