『私雨』は内田麻衣子(1978 - )の第2句集。序文:高山れおな、跋文:鈴木明。
著者は「野の会」無鑑査同人。
風上の人だけに出す年賀状
信長忌赤子の眉間に皺がある
旱あゝナイフの生える子供たち
序(つい)でにと鬱になる母豆ごはん
太陽のたまご抱えてする午睡
トウキョウ寓話白靴のっぽのホームレス
釣瓶落しレニ・リーフェンシュタールの黄金(きん)睫毛
憲法をうんと斜めに読む 蜆
0歳のはだか尻頬カチョカバロ
愛の結晶とは夜の怪獣しわぶく児
母むしろおっぱいである日向ぼこ
死刑速報マルチヴィジョンの蝶交尾
死ぬ君が一番さみしい日覆い垂れ
「夜はおにく」茄子がおもしの卓のメモ
私雨(ほまちあめ)根岸子規庵裏・異界
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
コメント
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