「しばかぶれ」(編集:堀下翔)第2集(2018年7月)から。
島田牙城特集号で句集評とインタビューが主な記事。
大粒の牡蠣掬ひたり茶碗蒸 島田牙城
まぶたまで十數ミリの枝垂梅
春の月双葉のかたくしをれたる 佐藤文香
水無月や細胞壁の歯ごたへの 坂入菜月
くちなはの平たきのみど開きあり 堀下 翔
茸より茸生まるるはづかしさ 青山ゆりえ
二分咲きを枝ことごとく折る天使 中山奈々
角砂糖解け珈琲の秋らしく 川嶋健佑
活けると空が遠く見えたりするコスモス 青本柚紀
白靴や書庫をはなれてまた戻る 脇坂拓海
吹かれつつ茸となつて瘦せほそる 青本瑞季
古郷(ふるさと)に似(に)ぬあはれ昼(ひる)とは 暫酔 「俳諧塵塚」
首(くび)垂(た)れて秋(あき)の鄙(ひな)吊(つ)るをみながみ 田中惣一郎
コメント
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