「掌上」78(2016年11月)は松山東高校文芸部・俳句部の部誌。編集・加川遥日、発行・教諭 森川大和。
印刷所で作ったA5判、58ページの冊子。
文芸部の詩や小説と同居だが、俳句部も「吟行体験記」「俳句甲子園」などの短文を皆が書いている。
俳句部の部員は6人。各自の作品10句の下には、他の部員や顧問教諭の鑑賞文が付く。
短夜や大陸少しずつ動く 桐木知実
屈葬や抱へられたる虫の闇
湧水の脈打つてゐる大花野 山根未久
遠霞かつて元軍あらはるる
林檎もぐ空の真中を引き寄せて 高畠慎太朗
彼岸会に揚げ足すサーターアンダギー
幾島も霞に奪われて独り 内田岳志
夏帽子白く戦後であり続け
毛皮着て一歩大きくなりにけり
春の月どうにも変でギター弾く 渡邊新世
くるくると三半規管夜の秋
天の川小さき町の小さきなゐ 安永嘉知子
十五歳青蜥蜴のごと放たれん
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