『なめらかな世界の肉』は岡野泰輔(1945 - )の第1句集。帯文:坪内稔典。
作者は「船団の会」会員。共著に『俳コレ』。
鳥の巣に姉妹集まる祝祭日
シュルレアリスム展みなあたたかし手のしごと
ありがちと静かに言へり蟷螂は
桃青忌くびれたところには触れる
海鼠かむそちらも青い空ですか
内装がしばらく見えて昼の火事
名月やみなアメリカの夜めいて
細かくいへばタイツのゆるいフレディ・M
滝の上に探偵が来て落ちにけり
日比谷は暗き谷電気蜘蛛の夢をみるか
a/be/wa/ya/me/ro/a/be/wa/ya/me/ro/a/ki/no/ku/re
日盛りを妻留守ならば李白くる
遠雷やふたりになれば嗅ぎ合うて
この橋を渡れと相撲取りがいふ
太股で挟む日永のエンタシス
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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