2015年
ウエップ
『箱火鉢』は原田達夫(1934 - )の第2句集。2005年以降の句を収める。
著者は「鴫」同人。
目交ぜして軽々かぶる獅子頭
神輿舁く男らはみな半眼に
ルオー展
夏痩せやざらつく肌のイエスの絵
ぎくぎくと危険察知のやんまの眼
月光を欠片となせる鼓かな
こけし談義や土産物屋の箱火鉢
何を言うても笑む母の花の昼
葛の花会津の人と話しけり
えへらえへら赤鱏泳ぐ早さかな
こんなにもしづかにつるむ揚羽蝶
風光る珊瑚礁てふ泡立て器
地蔵の斑花色となる桜どき
斑猫も砂の女ももうゐない
ブリキ缶の雑な鳴子を引いてみる
十二月どぶから湯気が立つてゐる
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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Japanese Kokeshi Doll Emerging From a Spinning Block of Wood
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