2014年
私家版
『木偶坊』は藤尾州(1948 - )の第1句集。
藤尾州(=小川二三男)は「地表」で小川双々子に師事。2006年の双々子死去により翌年「地表」が解散した後、藤尾州と名を変えて独り句作。2012年から、同じ双々子門下の須藤徹が代表を務めていた「ぶるうまりん」の会友となっている。
天へ祈れる白息のすぐれたり
玉虫が出る樹乞食のやうに立ち
必然の椅子ぶら下がる秋の空
天頂を日傘の女くらくして
部屋にゐる木犀はをんなとなつて
ジャングルジムといふ虚無や野分中
全身に月光浴びる家なき人ら
ダリ風に時間割れゆく鏡餅
蝉でさへ笑ふことあり時々は
そして障子破れかぶれに月光し
念仏や水の中ゆく紅葉もあり
枯蓮田骨の自転車仲間にして
光あり余りて冥し玉虫は
行く所遠くにありて大西日
母もまたははきぐさもて掃き逝けり
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
*****************************************************
Depeche Mode - Behind The Wheel (Remastered Video)
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。