2014年
マルコボ.コム
岡田一実(1976 - )は4年前に第3回芝不器男俳句新人賞城戸朱理奨励賞、今年、現代俳句新人賞を受賞。
『境界 -border- 』はその第2句集。序文等はなく簡単なあとがきのみ。3句組み、本文68ページ。
ジューンドロップ踏む纏足の置きどころ
焚火かの兎を入れて愛しめり
山茶花を轢きつづけ轢きつづけゆく
薬降る熊野に私史の嵩高く
漕ぎ出して燃ゆる夏蝶を見たか
捕鯨船ゆめのくぢらと鳴きあひぬ
膕(ひかがみ)の昏さとおもふ炬燵かな
雨粒は雨粒に濡れ聖五月
風光る道いつぽんを間違へて
靴箱・傘・無花果・箒・みな不在
双六を三つすすんで絶滅す
入学試験四部屋に分かれゐて心臓
看板の高さ低さや鳥の恋
文鳥の籠に来てゐる初雀
屋根裏の遊びに適す竹夫人
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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Sezen Aksu - Yeni ve Yeni Kalanlar (Resmi - HD)
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