2014年
邑書林
利普苑るな(1959 - )は「河」を経て「鷹」同人。
『舵』はその第1句集。序文、小川軽舟。栞、黄土眠兎。栞によると筆名の「利普苑」はレニ・リーフェンシュタールから取ったらしい。
玄関のライダーブーツ明易し
腹這ひのをとこの嵩や百日紅
円錐に頂点ひとつ油蝉
履歴書に増ゆる職歴てんと虫
夏木立少女のなかにある卵
冷酒や早くも減りて今世紀
鶺鴒や実朝の海見に行かむ
仰ぎ見る僧の背丈や水の秋
十三夜ジャコメッティの人歩く
星月夜子どものをらぬ子供部屋
秋冷の神保町へ行くと言ふ
身に入むや白墨の音こつこつと
寒禽のこゑ聞いてをり籠の鳥
囀や心臓模型赤と青
雛の日やはじめ冷たきイヤリング
※本書は関係者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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Leni Riefenstahl: Olympia - Das Fest der Schönheit (1936)
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