2014年
現代俳句協会
岡田由季(1966 - )の第1句集。序文・石寒太。
岡田は「炎環」「豆の木」所属。
自動ドアひらくたび散る熱帯魚
十月の家庭裁判所の小部屋
運動会静かな廊下歩きをり
コスモスや腑分けされゆくオートバイ
霧の這ふ卓球台の上と下
クリスマスケーキの上が混雑す
明易しデキャンタにある山の水
蜜柑山から生まれたやうな雲であり
真夜中の婚姻届フリージア
マスクして大広告の下にゐる
梟やゴブラン織のなかに王
ものの芽のアリスの国に尖りたる
夏ゆふべすぐに欠けゆくピザの円
ひと粒の琥珀となれる春の夢
空蝉を集めすぎたる家族かな
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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Krystian Zimerman. Frederic Francois Chopin - 4 Ballades
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