「鷹」(発行:小川軽舟)2014年7月号は、既にあちこちで紹介されているが創刊50年を記念して「鷹の百人 鷹年譜」という異様に充実した別冊付録がつく。158ページ。
藤田湘子、飯島晴子から現在の髙柳克弘、南十二国、小川軽舟まで、途中で「鷹」から離れた小澤實、四ッ谷龍、冬野虹、辻桃子らまでをも挟んだ名鑑は、現代俳句史のひとつの流れを浮き立たせて壮観。
それぞれ代表句15句、略歴・人、会員による一句鑑賞、それにキャラクターをあらわすキャッチフレーズがつく。永島靖子なら「品性が生む象徴詩」、平井照敏なら「西洋詩学と俳句形式の出会い」、奥坂まやなら「季語への供物」という具合。無論、私の知らない作者も多く含まれる。
本体の「鷹」7月号の方には宇多喜代子・永田和弘・小川軽舟/司会・髙柳克弘の記念座談会「次代へ受け継ぐ短詩型」も掲載。巻頭に高橋睦郎が詩「七月の旅人」、永田和弘が短歌10首、宇多喜代子が俳句10句を寄せている。
黒澤あき緒の俳句時評は柿本多映句集『仮生』と同人誌「クプラス」について。
透明な傘の八十八夜かな 宇多喜代子
崩れては音敷きのぶる卯波かな 小川軽舟
若者の貧しさ眩し更衣
晴子忌を修す聞きたきこと胸に 星野石雀
自転車に鍵掛け灰の水曜日 細谷ふみを
じやがいもの花ヒットラー自滅の日 布施伊夜子
婚礼のその翌日の四月馬鹿 髙柳克弘
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