2014年
青群俳句会
伊丹三樹彦『写俳集17 目玉寺と摩尼車(ネパール篇)』は30年以上前の写真と俳句をまとめなおしたもので、句は全て写俳集『隣人 ASIAN』(角川書店・1984年)からの再録。
写真は全てモノクロで、異国的建築とそこで暮らす人々の画面的バランスの良さ、構図の端正さが印象的。
氷岳へ立礼 座拝 ラマ僧は
冬毛なびかす猿 金色の仏手に乗り
鴉の影 縺れる 空港武装兵に
空港を横切る 壷負い老爺と蝶
マチャプチャレの 曙光待つ間の 星三つ四つ
尾根辿りの運び女の列 一番鶏
ヒマラヤを浮かす暁光 野犬にも
逆光に負う冬菜籠 女面消され
沐浴の国の ホテルの ぬるま湯浴ぶ
背を掻いてばかり 裸の残生の
銭乞いの少年 火葬台は見飽き
バザール 師走 欲するままに牛歩く
蝶の黄の 紛れ易さの 乾季の砂州
太陽に 溺れるテラス 髪梳いて
豊胸神ばかり見た夜の サラダボール
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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Thelonious MONK au Japon 1963
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