「雲」(鳥居三朗主宰)2012年3月号から。
初空の真上の青の深さかな 鳥居三朗
ぼろ市の壜の中より日の光 飯田 晴
冬菜畑低き山なみよく見えて 糸井俊香
暗きより人現れて初詣 瀬戸幹三
その塔を見るたび耳が寒くなる 鴇田智哉
元旦の遠くの森に近づきぬ 宮崎夕美
美しきものに欅の大枯木 澤田 薫
箱のやうに店の並んで寒に入る 田川千惠子
吉岡司「俳句の窓」という鑑賞欄に角川『俳句』1月号の「新年 新鋭作家競詠7句」から6句が取り上げられていた。
「黒タイツだらりと干して冬旱」神野紗希、「金屏や水のごとくに老妓侍す」村上鞆彦、「おぼえなき毛布のなかに目覚めたる」藤井あかり、「高線量地域点々初筑波」関悦史、「冬霧の膝を崩して夜の底へ」月野ぽぽな、「底冷の窓なき部屋の造花かな」兼城雄。
危険を感じさせる句が並んだとのこと。
「五十字どうぞ」という変わったコーナーがあった。前号から始まった連載らしい。ツイッターよりも短い字数でテーマについて何かを書いてもらい、編集長鴇田智哉がコメントをつけるという企画。
今回のテーマは「手紙」だった。短い随筆といった感触のものが多い。全然別方向のこともできそうではあるが。
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ローレンス・フォスター指揮BBC交響楽団 - ジョン・ケージ「4分33秒」
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