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2024年6月ふらんす堂
『カーネーション』は後閑達雄(1969 - )の第3句集。
著者は「椋」所属。
鈴虫や母を眠らす偽薬
寝返りの耳に冷たき枕かな
魚屋の水に流され蟻の道
星月夜ガードレールに手を触れて
猫の絵の猫の缶詰秋深し
仔猫の尾手をすりぬけて行きにけり
父のごと口を開かぬ寒蜆
春の灯にうすくなりたるお母さん
母は逝く桜がすべて散る前に
夏草に濡れてゆきたる牛の脚
かなぶんを姉に投ぐれば当たりけり
稲妻に照らされてゐる眼鏡かな
病院のテレビに春の甲子園
一生を働かず死ぬ桃の花
夜濯や来世も母を介護せむ
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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