『かまくらゆり』は堀込学(1966 - )の第2句集。
著者は「鬣」同人。
みのうちのやまなみとよむ斧始め
友なべて娶らずにをり冬至粥
神々は遠目とならむ寒の水
しぐるゝやでもをうつさぬ秋つしま
睡蓮のひらかば夏の自由なる
花氷をとこのなかのをんなの貌
山蟻にいつしか障子開けらるゝ
カーチス・ルメイに叙勲や冬の蟲
山の端に三日月降ろすきつねびと
人形の頭(づ)のなかに置く手紙かな
榾箱に一つ目のゐてけふはゐず
冥途へとあをき市電のひたはしる
囀りや野に一面の硝子屑
さみしいのであけがたは烟がでてくる
水道水つぎの世界のかたちはも
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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