『冴返る』は野上卓(1950 - )の第1句集。跋文:井上弘美。
著者は「汀」同人会長。
うすらひを渡るサイレントマジョリティ
ジャン・ギャバンの葉巻は太し春の宵
明けゆけば酒の腐臭も花の山
バルト三国
ナチスドイツここまで来る白夜かな
屋上に象ゐしころのソーダ水
時刻表は隙間だらけでところてん
光琳の絵に置き忘れ白日傘
少年に死のあることも休暇明け
天狗茸ボオドレエルの忌なりけり
壊しては建てる東京彼岸花
ゴンドラに窓拭く二人秋乾き
百号に少女が一人美術展
雪女郎アナスタシアと名乗りけり
オリオンの沖にヒラメの添ひ寝かな
隣国の一つにロシア月氷る
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
「冴返る」15句抄出ありがとうございました。
選の句を読むことは、いろいろ勉強になります。
感謝です。
投稿情報: Suhuinkun | 2023年6 月 1日 (木) 08:33
野上です。コメントがうまく入っているかどうかわからないので、もう一度いれてみます。ありがとうございます。選句のされ方は、色々と勉強になるものっです。
投稿情報: Suhuinkun | 2023年6 月 1日 (木) 16:05
野上様
二三日寝ていて返信出来ず失礼しました。コメントの公開も今は出来ていると思います。
遅ればせながら句集御恵投ありがとうございました。
投稿情報: 関 悦史 | 2023年6 月 3日 (土) 18:29