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2019年12月邑書林
『種のある半球』は中村紅絲(1939 - )の第1句集。
著者は「翔臨」会員。
酢の色の二筋の帯梅雨夕焼
刃を入れる赤子の頭大の梨
裏側の斑が透けて凍る月
万緑の奥に揺らぐ目モジリアニ
桃割つて種ある半球無き半球
嚙んで脱ぐ手袋になほけもの臭
逃水から顔ずぶ濡れで電車現る
髪洗ふ処刑のごとく首のべて
仰向けの肢あるみどり鵙の贄
マラソンの佳境に捨てるサングラス
枯蔦を引けばへらへら蹤く礫
碩学の斑ある禿頭散るさくら
告天子のぼつてものぼつても梯子
耳の日や耳の形の大阪府
白服の胸のかげりは知のあかし
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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