『半裸の木』は金丸和代(1943 - )の第1句集。序文:今井聖。
著者は「街」同人。
餓ゑし子の脚がいつぱい曼珠沙華
シベリアが広がる父の羽根布団
水仙の終りは縮み猫通る
古代の武器小より大へ楠若葉
グッピーの消えて液晶テレビ来る
恵まれし子ら降りる駅白木槿
ソフトバンクアコムユニクロガスト冬
公民館の青いスリッパ初夢に
新米をもらふ妻無き男より
元東ドイツと言うて黒セーター
受験子が呟くエリザベス一世と
汗の子のホットケーキに似し匂ひ
アレルギー性植物一覧団扇絵に
爆音が鱏の形に冬ざるる
証明写真の椅子のさびしさ花曇
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
コメント
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