開成学園俳句部の部誌「紫雁」第16号(2018年9月)から。
以下、高三の作品。
四肢むかし鰭でありけり日向ぼこ 渡辺 光
のけぞつて山うつくしき相撲かな 須藤凪斗
秋暑し金剛力の中華丼 折井森音
兄弟のごと滴りのずれてをり 横内 深
以下、高二・高一の作品。
車輪持つものみな昏き残暑かな 熊谷厚司
春眠や陽を閉ぢ込むる砂時計 関口礼児
教会に虚構めきたるヒヤシンス 佐藤健一
足裏にみづやはらかし立泳ぎ 笹田陽太
白シャツを畳みて海の街を去る 佐々木 柊
高校生の作品は全員一句ずつ抜いた。
以下は中学生の作品。
クリスマス東西線をひとり待つ 垂水文弥
花疲れ外国人に押されては 佐々木拓実
雲海に入る一行の脚なりけり 鈴木宏明
ハンカチの端をそろへる男かな 三橋稜矢
熟柿喰ふ指が熟柿に喰はれけり 谷田部慶太
山肌の削られてこそ鵙の声 宮下春希
コメント
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