『時の瘡蓋』は北大路翼(1955 - )の第2句集。
作者は「屍派」家元。
プールにもお風呂のやうにゆつくりと
パワースポットなめくぢが睦みゐる
落葉掃く砂利を動かさない技術
湯冷めするクレオパトラになりきつて
女子アナが猿に襲はれお正月
雛の首抜いて遊ぶやバレたら死
セミダブルベッドのどこも涼しくて
柿ピーのわづかなる差異明易し
切つてある柿なら食べるから切つて
メンヘラです句を書いてます寒いです
枯枝を真ん中で折り塾へ行く
いま死ねば暖房代が跳ね上がる
誰もゐない冬の神社や乳首立つ
飲めさうなピンクの洗剤冬うらら
ネオンより少し静かに聖樹あり
※本書は版元より寄贈を受けました。記して感謝します。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。