『然るべく』は岡村知昭(1973 - )の第1句集。栞文:佐孝石画、中島夜汽車。
作者は「豈」「狼」「蛮」所属。『俳コレ』参加者。
梅林へゆく涙腺のあるうちに
白粥や四月一日には終わる
ヒトラーの忌に頼まれて然るべく
恩賞のピザ楕円なり木下闇
芝刈って即身仏に来てもらう
コントロール下の夕虹へ来てください
ブルーシート被りタンクの秋の暮
まんじゅしゃげ円卓会議通りけり
寝室や熟柿のごとく麗子像
いくらでも包装すべく枯野ゆく
カステラの描写細密寒波来る
口閉じて盆梅展の人だかり
何も降らなくて卒業式中止
つちふれりうしろすがたのみんな僧
ひらがなはすぐに避難を春の海
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
コメント
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