『星籠』は千葉信子(1930 - )の第2句集。解説:齋藤愼爾。
作者は「草笛」同人。
ホと浮きて紙に戻りし雛流し
刃より先に海鼠の堅くなる
「かあさん」と声して花火ひらきたり
とけはじむ塩のまはりに塩の春
冬花火この骨壺といふ個室
乳飲み子につもるつもりの桜かな
モンシロチョウ碁盤おおきくつかひけり
急ぎますからと須磨子のクリスマス
咳すれば螺旋階段棒になる
蟻地獄深山は雲を呑みこめり
ほととぎす灰のなかには火の遺骨
花筏伸びて日向の混みあへり
ひときれの白桃皿になりすます
早口の少女雷連れてくる
牡丹を怖がらなくてよいと剪る
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
「星籠」著者 千葉信子の息子です。この度関先生に母の俳句をお読みいただき感謝いたします。早速関先生の選ばれた15句を母に伝えたいと思います。「冬花火この骨壺といふ個室」「牡丹を怖がらなくてよいと剪る」等は母のお気に入りでした。
投稿情報: Hi_sl | 2016年11 月22日 (火) 22:17
Hi_sl様
句集とコメントありがとうございました。
明日昼更新のウラハイhttp://hw02.blogspot.jp/
「水曜日の一句」コーナーに一句鑑賞も載る予定ですので、こちらもお伝えください。
投稿情報: 関 悦史 | 2016年11 月23日 (水) 00:00