『WATER WAX』は野間幸恵の第3句集。
序文:筑網耕平、あとがき:柳本々々。
句は横書きで1,2句ずつ組まれている。本文120頁。
音感やタランチュラが澄んでいる
寸法や開くもように桜鯛
昆虫の仕組み夜明けの音がする
犀がいる日曜日から出られない
紅茶とは誰もいない庭である
八つ橋はまだ億劫を遊んでいるか
白ワインこぼす天文学のよう
竹藪の浮力や会議中なのに
脱兎なら刺繍のように愛されて
美しい縫い目のように先住民
ふらすこがいまわのきわを滴れり
あんなにも竹伐る音を昼という
空港はフラフープから出来ている
あめふらし地下鉄の話をしよう
石英はローマ字に似て暗い昼
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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