2015年
ふらんす堂
『笑ふ』は江渡華子(1984 - )の第2句集。序文:小川軽舟。栞:池田澄子、櫂未知子。
江渡華子は「鷹」所属。
装幀の野口ま綾は江渡華子、神野紗希とともに「スピカ」を運営している野口る理の実妹。
句集刊行が毎日新聞で取り上げられた。
さまよへばぬるきとこある夏の川
素麺の汁の飛び交ふ親子かな
布団干す真下自転車並びたる
京水菜ぎつしり濡れてゐたりけり
夏の雨夫の目覚ましで起きる
初夏やしづかな河原まで家出
夫抱けば我が家の匂ひ夾竹桃
二人分の団扇を用意して二度寝
シャガールや桃はナイフを拒まざる
垂直に手を挙げにごり酒頼む
のどもとや汗はひかりに愛さるる
臨月や冬の虹すら美味しさう
「ほら、雪」と呼んでもしづかなる胎児
子に名前つけてよ春を呼ぶやうに
紫陽花や笑つてほしいから笑ふ
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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Mendelssohn: 4. Sinfonie (»Italienische«) ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Paavo Järvi
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