2015年
ふらんす堂
『ふるさとのはつこひ』は「鷹」同人・竹岡一郎(1963 - )の第2句集。
装画:逆柱いみり。序文、帯文、栞文等は無し。
この句集については届いてすぐ、驚いて自分のツイートをまとめておいた。15句くらい抄出しておいても全体像がおそらくつかめない句集なのでぜひとも実見してほしい。
権現の遣はす螢八万騎
ソフトクリーム此の世崩ゆるは音無けれ
人々は駅にやつれて神渡
十二月八日列車が轢く骨片
抱きをればだんだんもがき出すむじな
折々の兵器と契る鬼火かな
あたしのくしやみで文明畢るけど
蟹共喰パイプオルガン誤爆され
あめふらし愛づるに突如融解す
ふるさとは火蛾の大塊鳴き爛る
おほいなる精子地底湖へ着床
潰(く)えし半身虹もて補完せり吶喊
轟沈し大王烏賊をかすめけり
乳に蛸載せて行き交ふ女たち
息継ぐや躍る狐がいつも前
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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Suite for Toy Piano - John Cage
コメント
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