2014年
角川学芸出版
『青麗(せいれい)』は髙田正子(1959 - )の第3句集。
髙田正子は「藍生」所属。第2句集『花実』で第29回俳人協会新人賞、本書で今年の星野立子賞。
剪定の一枝がとんできて弾む
くちばしを研ぎ出すふくら雀かな
母もまた母恋ふるうた赤とんぼ
撥ゆるく祇園囃子をくりかへし
薔薇園に集まつてくる山の霧
ゆふがほの実を雨粒のつたひだす
白息をゆたかにかへすありがたう
送り出す子に日が眩し大試験
まつ白な文鳥にして羽抜鳥
戦争ののち三代の晩夏かな
手を振つて露の仏となりたまふ
勢揃ひしてくらがりに大神輿
花のごと水母あつまる月の海
雨よりもしづかにしだれざくらかな
家一つ呑んでいよいよ蔦青し
※本書は版元より寄贈を受けました。記して感謝します。
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(HD) Dvořák: Symphony no. 7 in D minor, op. 70 | John Eliot Gardiner
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