『俳句αあるふぁ』2015年2-3月号が特集「髙柳克弘の世界」を組み、自選200句を掲載している。
以下はその200句のうち、第1句集『未踏』以後の句から。
鳥の血を一切見せず落葉山
枯蓮や塔いくつ消え人類史
眠られぬこどもの数よ春の星
名乗らぬ者扉を叩く炎暑かな
ぼーつとしてゐる女がブーツ履く間
サンダルを探すたましひ名取川
藻を踏みて蝦のあゆめる秋日かな
月とペンそして一羽の鸚鵡あれば
もう去らぬ女となりて葱刻む
うらがへし猫の蚤取る生きる意味
嗚咽なし悲鳴なし世界地図麗らか
愚かなるテレビの光梅雨の家
雪投げの母子に我は誰でもなし
ビルディングごとに組織や日の盛
見てゐたり黴を殺してゐる泡を
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KODALY Solo Sonata, Jakob Koranyi - Cello
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