2013年
青磁社
『白日』は森川麗子(1931 - )の第6句集。
森川麗子は高柳重信、永田耕衣、橋閒石に師事。閒石死去後、「白燕」を退会して「豈」入会。
花冷えの巨花となりたる都かな
地震の国古層に雛のつづれ在り
金平糖にぶつかって死す虫あまた
副葬品菫ごっこをはじめたる
穴あけて青空を出す傀儡たち
椿落つ時間軸などなぞりつつ
歳月を花眼と呼べる山河あり
蜃気楼時時刻刻と宴かな
一生に一度は動く夏の沼
夏衣銀河創生へさし出しぬ
昼顔が音を立てたる郡(こおり)かな
無意味なることも美し汝は白蛇
悪霊ははたと瓜科にまぎれこむ
さけばねば幾光年の蝶番
一月の地霊動けり味噌の味
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
*****************************************************
La sagra della primavera - Igor' Stravinsky
コメントを投稿
コメントは記事の投稿者が承認してから表示されます。
アカウント情報
(名前は必須です。メールアドレスは公開されません。)
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。