2013年
角川書店
大石悦子(1938 - )の第5句集。
2005年から2011年、古稀前後の363句。
俳人協会賞受賞。
趾(あしゆび)に香油垂らして春待つか
櫛その他柩のなかの春景色
草辷りゆくくちなはを恍と見き
投げよこすうらなりへうたん投げかへす
秋興や熊除の鈴振ることも
うちひろげ春待つ京の五色豆
櫂立てて通るときどき花を打ち
おほわたのとまりし髪をさはらせず
独り居もよけれ日暮は餅焼いて
数珠玉を詰めし枕を呉るるなら
死ねばきてわが眼ついばむ虎鶫
轟々とオリオンの立つ荒野かな
蝉茸のあはれ紅さすひとところ
椿象は来るはパソコンは鈍(のろ)いは
榠樝の実生首提げてゐるやうな
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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