「俳句新空間」(発行:北川美美・筑紫磐井)No.1(2014年2月)というのが出た。
ウェブマガジン「blog俳句空間」を紙の冊子にまとめたもので、中味は去年からずっと寄稿を募り続けて興行していた俳句帖(歳旦帖、春興帖、花鳥篇、夏興帖、秋興帖、冬興帖)と、二十四節季題詠句である。私も何句か供出している。
去年の分はウェブ版で見られるはずなので、以下は今年の「新春帖」各20句から。
物語生成餅を焼く火にも 小林千史
蒼き火球とびて二日の夜も怪し
降誕祭雨水を吐くガーゴイル 網野月を
八百八町かげろふの縁貝の縁 もてきまり
さき烏賊を誰か食ひをる暖房車 中西夕紀
どの顔も日当たりて似る枯野かな
敬虔は若さに似たり冬木の芽
霞汲む山の姥そは母ならん 堀本 吟
白菜は青し広野に忘られて 前北かおる
双六に勝つ夭折のごとく勝つ 堀田季何
白蝶のおのが軌跡をなぞるとき
陽炎の中にて幼女漏しゐる
兎肉つるりと祝祭の近き 太田うさぎ
マンホール残して雪の積もりけり 北川美美
ボイラーの音鳴り響く冬館
桔梗を擬き信濃を出づる姉 福田葉子
プラチナの風になるまで虎落笛 羽村美和子
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【IKZO】 RADIOもねぇ けど ACTIVITY 【KRAFTWERK】
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