「鏡」(発行編集:寺澤一雄)第11号(2014年1月)から。
紙の鬼わつはと笑ふ十一月 東 直子
立冬やミルクプリンの空を刺す
脳の色うつしてゐるや冬帽子
カレーうどん喰ふ間の釣瓶落しかな 谷 雅子
小鳥来るガラス貼りつめ美術館
病み上がり出窓にパンの生地ふとらせ 佐藤文香
外階段に雪降る線路沿の家
玄関を入れば客間や石蕗の花 森宮保子
東京の空を埋ずむる熊手かな
初しぐれ駅へ五分の製麺所 中村 裕
未完なる全集ばかり年詰る 大上朝美
玫瑰や破船に限りなきは雲 羽田野令
フランス式庭園を飛ぶ赤とんぼ 寺澤一雄
エッセイ、佐藤文香「『八田木枯全句集』読書メモ」、中村裕「恩田侑布子『余白の祭』(深夜叢書社)第23回Bunkamuraドゥマゴ賞受賞」等を掲載。中村氏は恩田書の編集に関わったらしい。
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金井美恵子×朝吹真理子 読む快楽(よろこび)・書く快楽(おののき)
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