「らん」(発行・鳴戸奈菜、編集・五十嵐進、西谷裕子、皆川燈)No.64(2014年春)から。
特集は「詩の原郷へ 女性作家四人を読む」。取り上げられているのは、杉田久女(結城万)、橋本多佳子(M・M)、三橋鷹女(もてきまり)、中村汀女(久冨風子)。カッコ内は執筆者。
白牡丹逢魔が時をよく眠る 嵯峨根鈴子
でんでん虫こゑを漏らしてしまひけり
とんぼ来て脳細胞の数を言う 西谷裕子
ゴスペルの少しの狂気年を越す 藤田守啓
美少女の肉に迷いてみせばやや
落し穴おとこ女と女おとこ 鳴戸奈菜
水海月ダンサー伸びる伸びる縮む 山口ち加
口中に蝶飛び込んでそれっきり 皆川 燈
引火性誤読からふる枯野道 もてきまり
枯蓮の時間のうごき 白御飯 森川麗子
大勢の泪か古代紐の赤
屋上で見える子犬の喧嘩かな 矢田 鏃
冬の月鍵束ならし地下室へ 結城 万
角力見る地震のニュース聞きながら 阿川道代
ブルーシートが綻び尽くすまでの鳴き小屋 五十嵐進
水中の都市やさやけき夜は消し 伊東聖子
またちがふ風の色湧くカタコンベ 片山タケ子
パリの古本屋へ行ってみたいの金木犀 金子 彩
後部座席に梟がいて4WD
五十嵐進の連載「農をつづけながら…フクシマにて」が、郡山で去年11月20日に開かれた、NPO法人「食品と暮らしの安全基金」主宰のタチアナ・アンドロシェンコ講演会の内容を紹介している。
《放射線の人体被害は癌の他に頭痛、足痛、胸痛等々痛みとして現れる現実を個々の家族を通して話してくれた。これから日本でも現われるであろう症状である。何と、そこで示された食品の安全基準が1.1ベクレル/㎏であった。》
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Tchaikovsky, Rachmaninov, Stravinsky (Hélène Grimaud; Claudio Abbado, 22.08.2008)
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