山本掌の個人誌「月球儀」第4号(2011年11月)から。
特集「声の身体・言葉の身体」に評論・田中亜美「ささやかな明度」(豈46号から転載)、渡辺健一「彫琢された声」、丹羽敬忠「歌舞伎のせりふ術」掲載。
巻頭では萩原朔太郎が撮影した写真に山本が句をつけている。
霧を裂きゆく言の葉を一花(いちげ)とし 山本掌
以下は写真付きでない通常の組み方の作品から。
あとからあとから黄蝶白蝶モルフォ蝶 山本掌
蝶となる耳もありけりうすみどり
若鮎の骨美しき宇宙塵
巻末に「夜の散策者 高松潤一郎の世界」と題してカラー図版で画家・高松潤一郎の作品を載せ、その1968年青木画廊での個展パンフレットから、澁澤龍彦「太陽はどこに……」という高松を紹介する短文を転載。
《高松潤一郎氏の絵を見て、私はまず最初に、北方の森の博物誌という印象を受けた。(中略)
たぶん、太陽は彼のタブロオの裏側に存在しているのだろう。》
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