「渦」(赤尾恵以発行)の2011年5月号を急に送っていただけた。現物を見るのは初めてである。
「俳句四季」の今年3月号に載った拙作を鑑賞欄で取り上げてくださったかららしい。
たまたま一昨日『通りすぎた奴』の表紙画像を上げた眉村卓氏が所属し、句とエッセイを連載しているのもこの「渦」である。今までの連載分が最近『しょーもない、コキ』と題して出版芸術社から刊行されたので、ちょっと前に購読したところだった。
兜子忌の春侵しゆく放射能 赤尾恵以
よく停まる特急にして山笑ふ 眉村 卓
以下、「玄濤集」から。
親展の手紙つめたき彼岸かな 寿賀義治
桜鯛うろこ飛ばして兜子在り 松浦礼子
引鶴に番小屋寂と暮れゐたる 大盛和美
ひとところ光りてうねる冬の海 岡本喜子
影法師交りて抜けて春の露地 小山田真理子
以下、「特別作品」から。
栄螺焼く神事始まる参道に 細原順子
海峡は霞の中や潮汁
十二月八日軍歌唄いしモノクロに 井上陽子
豆撒く声闇に亡父の昭和かな
以下、「濤濤集」から。
早春の川を見にゆきゆらゆらす 大槻玲子
世界遺産恋人たちを容れて春 三田陽子
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