現在無所属の津沢マサ子氏が主な発表の舞台としていることでも知られている。
真っ白な小皿の上の遠い夏 津沢マサ子
嗚呼北京南京東京金魚浮く 高橋修宏
火事明り厠ばかりが輝きて
無花果の中に微細な星あまた 金子敦
ちぎれたる紙幣のごとく秋の雲
東京のやけに豪華な霜柱 植原安治
以上は「招待作家」から。
大枯野駅長室で父と逢う 谷口慎也
オットセイはおせち料理を知らぬなり
ひもじさはグレコローマン風に 鍬塚聰子
以下は「川柳」のページ。
三階へ上る階段憂国忌 笹田かなえ
よく繁るビルは煙で出来ている 和泉幸次郎
東京に嫁いだ娘に 影がない
三十を過ぎた息子が江戸川区 情野千里
職業は死んだふりとは書けないか 神田カナン
収録作家が多いので、とりあえず今回の抄出はここまで。
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