「儒艮」(編集発行:久保純夫)vol.19(2016年8月)から。
松下カロ「反意の言葉―兜子論をめぐる照敏と稔典」掲載。
くちなわが耳を出し入れしていたり 久保純夫
永劫は姑獲鳥(うぶめ)の想う柳かな
寒卵しずかに淵を巡りけり
石になるシーラカンスの途中かな
台風の名を確かめて眠りたる 上森敦代(招待作品)
魔法瓶芒が原に聳え立つ 嵯峨根鈴子(招待作品)
パブロ・ピカソ氷菓に刺さる金の匙 松下カロ(招待作品)
食べかけの林檎沈める日本海
まぶしくて鏡面すべる秋の蠅 小林かんな(招待作品)
紅顔の奥の死に顔水澄めり 木村オサム(招待作品)
最近のコメント