『渦』は黒岩徳将(1990 - )の第1句集。
著者は「いつき組」所属、「街」同人。現代俳句協会青年部長。
春遠しサンドバッグはビルに似て
神々が跳び箱を待つ立夏かな
宮大工ロープで汗を拭ひけり
スーパーに会ふ妹のサングラス
にこにこと辞めてゆくなり日日草
どれがどの家の道具や芋煮会
龍の玉帰るたび母痩せてゆく
自転車のハンドルに鷺立ちゐたる
ぎぼうしやピアノを辞めし指の数
夕飯を考へ凧の糸を巻く
サンダルで机の下に蹴り合へる
弔電の読まれゐる頃揚雲雀
ごんずいを眺めて胃腸薬が効く
炒飯の海老の弾力夏始まる
蓑虫を羽毛の通り過ぎにけり
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
関様
15句抄出ありがとうございました。
黒岩
投稿情報: Vortex_kuroiwa | 2024年7 月 5日 (金) 01:08
黒岩様、句集ご恵投ありがとうございました。献本頂いた句集は全部読んではいるのですがブログに上げるのが遅れがちになっていてお待たせしました。
投稿情報: 関 悦史 | 2024年7 月 5日 (金) 02:03