『瓦礫抄』は小澤實(1956 - )の2011年12月1日から2012年11月30日の俳句日記。
著者は「澤」主宰。
キューピー人形燃え炎みどりや焚火の中
鮟鱇の腹切り開け窓や肝見する
レンタルビデオ屋氷柱籠めなりつぶるるな
深海六千五百メートル潜りし男と鱒を食ふ
殻剝かれ鳥貝黒しなほ動く
ガラス窓風に鳴りをるさくらかな
わが舌をげそ吸盤の吸ふあはれ
たけのこ藪あるくや両手竹に触れ
雲小さきがあまた浮く午後蜥蜴静止
頭(ず)はバッグの上(え)足は靴の上三尺寝
生身魂ふたりかたらふいつまでも
瑠璃深きブルーベリーをどんぶり食ひ
段ボールにつくる迷路や学園祭
新豆腐李朝中期の白磁の白
茸採りの男消えたり車残し
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
コメント
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