『繕ふ』は松波美惠(1950 - )の第1句集。序文:松尾隆信、跋文:横山節子。
著者は「松の花」同人。
左義長の火の粉飛び行く海の闇
頁繰るために指ある白露かな
暮際に微塵を落す松手入
野に山に降り積もる雪夫の留守
北風や雲ひとつなく何もなし
お降りの昏きに立つる猫の耳
子に遠く母にも遠し土筆摘む
泣いてゐるピカソの女青嵐
ニューヨーク 三句 より
タラップを降りるたちまち雪女郎
万愚節ピサの斜塔に凭りかかり
さはさはとキャベツの渦を刻みけり
冬至湯を出でたる母のひかりをり
誰も起きて来ぬ新年の日を浴びる
痛きほど白磁の白き新茶かな
母の荷の誰がための毛糸玉二つ
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
関悦史様
松波美惠です。この度は句集「繕ふ」をお取り上げいただきありがとうございます。とてもうれしく存じました。今後ともよろしくお願いいたします。
投稿情報: Tenchan51 | 2022年1 月25日 (火) 18:06
松波美惠様 御句集御恵投いただいてありがとうございました。
投稿情報: 関 悦史 | 2022年2 月 1日 (火) 07:27