『隣の駅が見える駅』は塩見恵介(1971 - )の第3句集。
著者は2020年6月「船団の会」散在後、俳句グループ「まるたけ」発足。
チューリップ兄より優し兄の友
リポビタンDの一滴昭和の日
ハムエッグハムの剥がれて春がゆく
白南風は地球の欠伸モアイ像
サイダーの気泡にペルム紀の記憶
蜜豆も出されて猫の譲渡会
自転車を鳥居に駐めて秋澄めり
我が話メモされており秋の雲
秋晴れのバでハウリングするマイク
花たばこ橋にそれぞれ名があって
橋を焼くように別れて芒原
ノーサイドきみは凩だったのか
フクロウの横にフクロウもこもこす
母マスク子マスク歩くおなかすく
燕来る隣の駅が見える駅
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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