『「組曲*構想」』は夏木久(1951 - )の第4句集。
著者は「連衆」「豈」「俳句新空間」に参加。
隙間ごとに銀河染み込み木工所 ※前書略
薔薇園のはるか渚の授乳室
心太つけば即座にグノシェンヌ
オウンゴール!唐揚さえもまた黙考
ふいれんつえのふあんなあきのふあんふあーれ
美しく割られし卵の憂鬱
毒舌家またアルパカに踏み込まる
星痺るストックホルムの手術室
原子炉とパセリな夢の腐れ縁
書初は遠い喇叭の水辺かな
コンセントに埃のたまり出埃及記
秋蝶がピアノの渕を浮き沈む
狐火の上をドローンの彷徨く夜
抽斗を開ければマラソンランナーまたひとり
蠟づくりの心臓があり蜂蜜があり
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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