『俳句の杜 2019―精選アンソロジー』は編者表記なしのアンソロジー。14名100句ずつを収録。
以下、概ね各人1句抄出。
厄払ふ背に峰打の太刀を受け 荒川遊李
蝸牛去りゆく庭の生臭く 石川惠子
きらきらす朝のトーストしらすのせ 衛藤夏子
新妻の肝臓きれい豊の秋
駅ビルの五階に庭やソーダ水 片岡伊つ美
秋の夜は李白を胸に杯を手に 黒瀬行雲
叱られてセーターの穴ひろげる子 上阪信道
五大なる青き地球や夕端居 坂口秀子
金色の扇一閃能始 関野富子
秋の野をひとまはりして老姉妹 栃木絵津子
一管の音に御簾上ぐ薪能 内藤小夜子
路地奥に及ぶ海光雛まつり 原 文子
ゆるキャラの中は無言の汗地獄 廣瀬 毅
初明りして空港の動き出す 三原白鴉
黄砂ふる散骨それとも樹木葬 村上栄子
※本書は参加者衛藤夏子氏より寄贈を受けました。記して感謝します。
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