『地球の花』は関根道豊(1949 - )の第1句集。序文:大牧広。
著者は「港」同人(「港」は6月号で終刊)。
なぜいまだ基地があるのか昼寝覚
薔薇咲いて薔薇に埋もれ父発ちぬ
コスモスの勁さと婆のしなやかさ
二月尽村営書店除染中
夏はじめ廊下の奥が暗くなる
六月の地底の疼き沖縄よ
ねんねこの子は梟の顔をせり
こども食堂みんな一緒の茸飯
あなたが逝けば梟を飼ふとい言ふ妻
白梅や被曝の村に老いの自死
さくら咲く爆心に向きかたぶきて
囀や女体神社の出征碑
青蔦や朽ちて久しき物干台
早春の辺野古へ行くと老いふたり
黒南風や国体をなす星条旗
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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