『朋哉句集 二』は若杉朋哉(1975 - )の第2句集。序文:岸本尚毅。限定100部。
著者は所属なし。
竹藪に雪簡単に積もりたる
避寒宿ロビー赤くて暗きこと
郊外に春の来てゐるアドバルーン
二の午にさしたる供物なかりけり
花びらの漂うてゐる夜空かな
どの部屋にゐても春風吹いて来る
入梅の蕎麦のすべりのよかりけり
三枚の団扇いづれも顔ちがふ
冷奴ありしところに水すこし
昼寝の子簡単な顔してゐたる
秋の夜のラジオはつけつ放しなり
神主の蔵書に秋の日ざしかな
箱二つ好きな落葉を集めたり
冬箒二本立てかけ影二本
うつ伏せに寝る子にかける布団かな
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。