『ON THE TABLE』は野間幸恵(? - )の第4句集。
著者の来歴・所属等は記載なし。
目を閉じて耳を開いてブルーチーズ
そこここに鯵の開きはみどりなり
神秘など遠歩きする白い黴
メタフィジカル律儀な鼻であるための
流砂かなユリカモメなる音感で
完全な鼻梁とおもうナイル川
椋鳥に波立つロマンロランかな
面積の壊れるシーラカンスかな
白い月バルサミコ酢に戻れない
広島を去る階段が終わらない
コンパスや象の中にも海がある
始祖鳥はピアノの一番高い音
老人が誤読のように立ち上がる
遠くにはいないネアンデルタール人
半分はポルノで埋まる六角形
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
コメント
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